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畳の天日干しは難しい? 畳の上げ方から干し方までを徹底解説!

畳の天日干しで期待できる効果とは?

 

今の住宅事情からは難しいと思いますが、乾燥させ、カビやダニの発生を予防するのに、
陽の日差しはとても有効な手段です。

天日干しの大きな目的は、畳をしっかり乾燥させることですので、
まずは、畳の天日干しをする日を決めます。
理想は、春と秋の年2回。
湿度が低く、天気が良い日を選びましょう。

畳の天日干しは、面倒に感じるかもしれませんが、畳の寿命を延ばすことにつながります。
ここで天日干しが畳の寿命を延ばす理由をご説明します。

本来、畳には調湿作用があり、湿気対策として重宝されることもあります。
にもかかわらず、カビが生える、湿気に弱いといわれるのはなぜでしょうか?

調湿作用とは、湿度が高い時には湿気を吸い取り、湿度が低い時には水分を放出して
空気の湿度を保つ作用のことをいいます。
問題は、高気密住宅が増えたことと、調湿性能が劣る素材の畳床が使用されていることが
考えられます。
吸った湿気を逃す場所がない、つまり、通気性が悪いということです。

湿気が畳にたまると、カビだけでなくダニも発生しやすくなります。
天日干しをすると、たまった湿気を放出でき、ダニも駆除することができるので、気持ちよく畳を使い続けることができるというわけです。

畳をあげることで、普段は見えない畳の裏を見ることができますので、
よく観察してみましょう。
もし、天日干しの際に、畳に気になる様子があったら、畳屋に相談してみましょう。
場合によってはほっとけば新調するしかないようなトラブルを、小さなうちに発見することで
修理対応できるかもしれません。
また天日干しによって、ある程度は畳の張り替えの時期を延ばしてあげられることも可能です。

 

カンタンに畳を上げるには?必要な準備とその手順とは?

 

まずは畳の上にある家具などを別の場所に移動します。
畳の上が何も置かれていない状態になったら、畳を上げる作業に入ります。
畳店であれば、先端がフック上になった「手カギ」という道具を使いますが、一般のご家庭にはこのような道具はありませんよね。

ここではマイナスドライバーを使った畳の上げ方をご紹介します。

まず始めに中央の畳から持ち上げるようにしてはずしていきます。
マイナスドライバーを差し込むのは、畳の縁の部分です。
そして、差し込んだマイナスドライバーを倒すようにして畳を持ち上げます。
その際、縁の部分がドライバーの軸に押されて凹んでしまいますが、縁の凹みは
気にしないでください。
ドライバーの軸に押されて凹んだ部分は、元に戻ってくれるはずです。
これが縁ではない部分だと、凹むだけではなく畳表のイグサが、ドライバーの軸で
切断されてしまうことがあります。
さすがに切断された畳表は元に戻ってはくれません。

以上の作業で気をつけることは、ドライバーを差し込む際には、畳に遠慮せずにしっかりと畳の下の床面まで差し込むことです。
中途半端なところで差し込むのを止めてしまうと、ドライバーの先端が畳を引っ掛けて傷めてしまうことがあります。

また、畳をあげる時は、干した後で部屋に敷く時に位置を間違えないように、はずした畳には印をつけておきましょう。
敷く位置を間違えると、何となくしっくりせず落ち着かずデコボコしたり、最悪の場合、はまらなくなってしまいます。
畳をあげたら、軽くたたいてほこりを落とします。
壁や塀などを利用して畳を立てかけられる場所まで運びます。
立てかける時は、畳表が下を向くようにします。

畳を天日干しするときの注意点

 

畳は直射日光で天日干しをするのがおすすめですが、畳表に直射日光が当たると日焼けして劣化が早まってしまいます。
なので畳を干す時は畳表の変色をさけるために畳の裏側を日光に向け、よくほこりをたたいて
吐き出させましょう。
また、地面の水分を吸い取らないようにブロックなどを置いて少しうかせるようにしましょう。
コンクリートブロックなどを利用すると、地面の水分を吸い取ることもなく、自然界のダニが
畳に侵入するのを予防するのに有効です。
マンションなどの場合はベランダに立てかければ大丈夫です。
干す場所がどうしてもない場合は、畳をすこし持ち上げて空き缶などを挿んで風を通してやります。これだけでもかなり効果があります。

ただ梅雨時期については天日干しは逆効果になります。湿気を吸ってしまい逆にカビやダニの発生の原因になるかもしれないので、乾燥器やエアコンで対処するようにしましょう。

また、屋外に干す場合、強風の日は避けましょう。「あ、晴れている!今日、畳を干そう!」
でも良いですが、布団を干すのとはわけが違うので、人手を考慮することをおすすめします。
湿気の多い土の上や、草の上に干すのは避けましょう。
自然のダニなどが畳に入り込んでしまう可能性があります。

畳を干す時間として、4〜5時間が目安です。
畳を干している最中はお掃除のチャンスです。
念入りにほこりやゴミを取り除き、床を綺麗な状態にしてから畳を取り込み元に戻しましょう。

 

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