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畳の値段ってピンキリ!安い畳と高級な畳では2つの違いがあった!

値段の差は質の差?格安畳と高級畳はこんなにも違う!

畳の価格はピンからキリまであります。どうしてこんなにも差が出るのでしょうか?
果たしてどれを選べばいいのか…迷ってしまいますよね!
高級畳と格安畳とでは見た目からして違いがあります。ここでは、それぞれの畳の見分け方についてをお教えします!

畳表の端っこの部分を「耳」といいます

格安畳では主に中国産のものが主流です。
畳を作った時に切り取ってしまう畳表の端っこの部分を「耳」といいます。
い草はこの耳が長ければ長い方が高級とされています。中国産のものはこの耳の部分が短いものが多いのです。

国産にも格安畳がありますが、それはい草の質が低いものを利用していることになります。冬に植えたい草が梅雨の時期を過ぎて夏になってから収穫されますが、梅雨の時期にたくさんの雨が降るとぐんぐんい草は伸びていきます。しかし、梅雨に雨が少ないとい草の伸びが悪くなります。すると根の部分が茶色く変色してしまい、短いい草になってしまいます。
短いい草は畳にした時に変色や色ムラが出来てしまうので一目瞭然です。

また、畳表に使われるい草の本数も異なります。高級品だとおよそ8000本くらいのい草が使われていますが、格安の畳では約4000本以下になることもあります。
たくさんのい草が使われていると厚みがまるで違います。格安のゴザと高級なゴザを折りたたんで比べると高級なゴザの方が厚みがあることがわかります。
しっかりとした仕上がりになり、耐久性も異なってきます。裏返しにしてもやけが少なく、ほこりが出ることも少なくなります。

格安畳と高級畳は見た目も異なりますのでよく見比べてみてください。

老舗畳店が語る、上質な高級畳の使い心地

格安畳はい草の質が低いことがわかりました。では、高級畳ではどうでしょうか?
高級畳では国産で等級付けされたい草を用いて畳表が作られています。
普及品はい草の長さが97cm以上のものが主流ですが、最上級品となると135cm以上の長さになります。長さがあるので色ムラや変色が出る根の部分を使わないため、見た目にも綺麗な畳表になります。
通常の畳表より織り込みが多くなるため、耐久性に優れています。耐久性に優れているということは耐用年数も伸びますので、費用対効果が高く、結果的に経済的な場合があります。

また、畳床とは畳の心材となる部分です。近年では建材ボードを用いた畳床が多くなっています。しかしながら、それでも昔ながらの稲わらを重ねて作られた稲わら畳床には建材ボードにはない独特の魅力があります。

建材ボードの畳床では、足触りが固く、寿命の短い畳しか作れませんが、稲わら畳床は重厚な厚みのある畳に仕上がります。空気をたくさん含んでいますので踏み心地は柔らかく、足に吸い付くような独特な感触があり、これぞ本物の畳といえます。
クッション性が高いため、赤ちゃんがいるお部屋にも最適です。リビングなど、よく行き来するお部屋にこそ是非、高級畳を使用するのがいいでしょう。

赤ちゃんがいるお部屋にも最適です

近年は機械化が進み、畳を仕上げるのもほとんどの作業が機械で出来るようになってきましたが、手縫いには機械とは違う良さがあります。
手縫いでは畳床と畳表を貫通して縫うことができますので均一な厚みになります。
多くのい草を使用した分厚い畳表でも綺麗に縫うことができ、仕上げることができます。

高級畳には格安畳では真似できないプロの技で仕上げられているのです。

探せばあった!畳店がおすすめする格安畳

格安の中国産畳だと質が悪そう…と思いますよね。しかし、そんな中国産の畳でもおすすめの畳もあるんです!
昔は中国産のものは品質が悪かったため、劣悪だと批判されていました。
しかし現在は品質も安定していますので、ものにもよりますが質のいい中国産も出てきています。

賃貸物件やアパートなど、一定の期間で畳表を入れ替えるときや、子供部屋などで飛び跳ねたり、床でおもちゃを使って遊んだりして畳表に負担がかかる部屋などには中国産の畳をおすすめします。
もし格安畳を検討している場合は、最安値のものではなく少しグレードの高い、中国畳または国産の畳にするのがいいでしょう。

幅広い用途で利用することができます

中国産でも上級グレードのものはコストパフォーマンスがよく、寝室など、幅広い用途で利用することができます。
上級グレードのものはしっかりと編み込まれているので耐久性もあり、畳表の強度も増します。

中国産のい草は中国の大きな国土を使い栽培していますが、手作業の行程が多いです。
まず植え付けは11月に行います。それから4月に入ると古い芽を刈り取り、根元まで日光を届かせるようにして光合成を促して新芽を育てます。
6月に入ると手作業で刈り取ります。泥染めをした後、火力乾燥を行います。
乾燥後に遮光ビニールに入れて保管します。
織りキズがないかをチェックして梱包し、日本へと輸出されるのです。

中国での畳表の生産は日本とは土壌が異なるためい草の生育も異なりますが、現在では日本と同様に品質も向上しました。
最近では中国本土でも畳の需要があり、日本の畳の良さが見直されているのです。

このことから、現在の中国産の畳は、ものによりますが品質のいい、い草も取れるようになってきています。

まとめ

畳の価格はピンからキリまでありますが、その中でも中国産の畳は安かろう悪かろうというイメージが強いですが、現在では、中国本土でも需要があるため質が向上していることがわかりました。子供部屋など比較的よく畳に負担がかかる部屋や逆にあまり普段使用されない部屋なら格安の中でも中国産のグレードの高い畳を敷くのがいいでしょう。また、リビングなどは国産の上級グレードの畳を使うのがいいでしょう。

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