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ご自宅の畳は江戸間?本間?京間? 種類によってお部屋の広さに大きな違いが・・・ 引っ越し時や畳の取り替え時に知っておきたい畳の基礎知識 

お部屋の広さが変わってくる!
畳の本間・京間、江戸間の違いって?
まずは畳の本間・京間について解説

 

畳のサイズの規格は5種類ありますが、畳替えをするときは5種類に分類されません。
畳替えをするときにサイズ分けするのは

・江戸間
・京間・本間

この二種類です。

京間とは、京都を中心に、近畿地方、中国地方、四国地方、九州の一部地域など西日本の広い地域で用いられた、茶室・民間・書院などを設計する際の基準尺(モジュール)のことです(本間、関西間ともいいます)

京間は安土桃山時代に考案され、主に近畿・中国・四国・九州で使用されています。
京間の畳のサイズは6尺3寸×3尺1寸5分(191cm×95.5cm)の1.82405平米です。
一般的な6畳のお部屋であれば(286.5cm×382cm)の10.9443平米です。
豊臣秀吉が行った太閤検地で「1間=6尺3寸」を使った畳割りです。

先ほど畳のサイズの規格は5種類あるとお伝えしましたが、その中でも京間は最も面積が
広いと言われています。
畳発祥の京都を中心とした京間の畳寸法、六尺三寸を頂点に地方でひとまわり小さい規格が生まれたのは、平安時代に身分の違いにあわせて畳の大きさを決めるという考え方や、関東を中心とする柱真から柱真までの一定の間隔「一間」の長さ(畳の丈の長さ)を基準寸法とする建物の平面構成において、一間の寸法を小さくすることによって材料面での節約をはかったとも考えられ、度量制度の変更により一間の長さ寸法がさまざまに変わり、それが各地に広まり地方で違った
寸法の畳が生まれた理由と考えられています。

一方江戸間はどんなもの?広さ以外にも違いはある?
江戸間と本間・京間の違いとは?

 

江戸間は江戸時代に規格化された畳のサイズで、別名・田舎間または関東間とも呼ばれ、現在では関東地方を中心に全国各地でこのサイズの畳が使われています。

江戸間の畳のサイズは、5尺8寸×2尺9寸(176cm×88cm)の1.5488平米。
江戸間の6畳は9.2928平米です。

大きさは本間よりも15%小さくなります。
多くの住宅メーカーが、畳の大きさの基準として江戸間を使っています。

江戸間と本間の決定的な違いとしては、寸法の決め方が違うというところです。
江戸間は「柱芯」を尺モジュール(910mm)の「柱割り」で寸法を決めています。
畳のサイズは柱のサイズを引きますから、柱寸法が120mmだとすれば、畳サイズは1760mm×880mmとなります。(柱寸法が105mmなら畳サイズは1767.5mm×883.75mm)。つまり、柱サイズ(壁厚)によって、畳のサイズは変わります。

一方、京間(本間)は畳サイズが6.3尺×3.15尺(1910mm×955mm)の「畳割り」で寸法を決めています。柱芯で考えると畳のサイズに柱のサイズを加えますから、柱が120mmだとすれば、柱芯は985mmモジュール、(柱寸法が105mmなら柱芯は980mmモジュール)ということになります。つまり、柱サイズ(壁厚)によって、柱芯(柱間隔)の寸法は変わります。

現在、関東圏はもちろん、関西圏でも、不動産の表示はほとんど江戸間換算です。
京間は、関西を中心として古くからある日本家屋にしか残っていません。

知らないと大変なことになるかも??自分のお部屋の広さを知ろう。
「とりあえず本間でいいや」なんて思っていると畳がうまくはまらないなんてことにも・・・

 

私の実家は分譲マンションで、もともとあった畳を使用しています。
公団住宅、アパート、マンション等、共同住宅や高層住宅のほとんどで使用されている畳が団地間であることから、おそらく我が家はこれに当てはまります。
団地間は畳のサイズの規格の中でも最も小さな規格のものなので、私が住んでいる関西圏で多く流通している本間を我が家に採用するとぴったりサイズで使用することができません。

団地間と京間のサイズを確認してみましょう。

団地間(畳/縦 170.0cm× 横 85.0cm)×6帖=8.67平米
京間 (畳/縦 191.0cm× 横 95.5cm)×6帖=10.9443平米

この二つを比較すると、その差は、10.9443平米(京間)-8.67平米(団地間)=2.743平米。京間は畳1枚が1.82405平米だから、その差は一帖分以上も違うことになる。団地間で比較すると、実に2枚弱の差。つまり、京間の6帖と団地間の8帖はさほど変わらないのです。

畳の種類と大きさは「あくまでそういった傾向がある」というおおよその目安です。例えば京都でも江戸間の畳が使われることもありますし、大阪で六一間が使われることだってあります。

また、畳を作る時、畳屋は家の設計を元に「部屋の広さに合うように調整して作る」ので実はオーダーメイドに近く、畳の大きさがどの種類にも当てはまらないこともあります。
ですので、正確なサイズを知りたい人はメジャー等できっちり測定する方法がおすすめです。

 
 
 

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